不安定狭心症の治療の流れ
受診日当日
@病状や生活習慣病の有無、家族歴などを問診します。
A問診で心筋梗塞に移行しやすい不安定狭心症が疑われたら
その日のうちに入院し、必要な患者には、なるべく早い段階で、
カテーテル検査をします。
念のため下着や洗面道具など入院準備をしていくとスムーズ
カテーテル検査とは
一般的な検査と違い、冠動脈まで、カテーテルという細い管を通して
造影剤を入れ、X線で冠動脈の状態を調べる検査で、
手術に近いもので約1時間くらいで終わります。
気軽な検査とはいえなく、入院になるため費用はちょっと高めです。
右心カテーテル検査の場合は、2割負担では6万〜8万円、
3割負担では9万〜11万円がかかります。
左心カテーテル検査を受けた場合、2割負担では4万〜5万円、
3割負担では5万〜7万円がそれぞれにかかってきます。
ですが、この金額は目安だと思ってください。
実際の病気の状態や、検査の方法などによって金額は変わってきます。
たとえば、思っていたより経過が悪くて入院が長引くことになったときや、
個室を使用する場合は別途料金が必要です。
その他に、老人保健を利用するなら、入院とも負担する金額は原則1割です。
また、入院の場合1ヶ月に37,000円を超える場合、それ以上は支払なし。
低所得者の方は1ヶ月24,600円、
低所得者でかつ老齢福祉年金を受給している方は1ヶ月15,000円、
長期特定疾患患者の方は1ヶ月10,000円以上支払う必要はなし。
カテーテル治療を実施
カテーテル検査に引き続いて、
カテーテル治療(冠動脈インターベンション・PCI)を実施します。
カテーテル治療とは
カテーテルを冠動脈まで入れ、狭くなった血管を器具を使って
内側から広げる治療法のことです。
このカテーテル治療ができない場合には、冠動脈バイパス術を行うこともあり
治療後は集中治療室で管理します。
冠動脈バイパス術とは、詰まった冠動脈の先の部分の心筋に
血液を送るため、詰まった部分を迂回して別の血管をつなぐ手術のことです。
詳しくは冠動脈バイパス術についてのまとめをご覧ください。
薬物療法を開始
カテーテル治療が終わって、退院までの間に
血栓を予防する薬を飲みます。
カテーテル治療を行った場合は、とくに強力な抗血小板薬を
飲んで血栓症を防ぎます。
そして、再発を予防する薬物療法を行います。
また、必要に応じて、脂質異常症や不整脈の治療薬を飲みます。
退院後は外来診察に
退院したら、終わった。ではありません。
退院後、だいたい半年間は月に1回、外来で
治療効果の経過をみていきます。
そのあとは、担当医のもとで、定期的に診察を受けますので
病院との長い付き合いが始まるのです。
再発予防のための薬剤は飲み続けます。
狭心症の発作に備えて、即効性硝酸薬を持っておき、
いざというとき、発作に対処します。
また、再発防止のために生活習慣を改善します。
即効性硝酸薬とは
狭心症の発作を抑えるために、舌下に入れたり、口内にスプレーして
使ったりするニトログリセリンなどの薬のことです。
詳しくはニトログリセリンの使い方をご覧ください。
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