心肺蘇生法とは
心筋梗塞の突然死の大きな原因に、心室細動といって
心室がけいれんしている状態になる不整脈の一種があります。
この細動を止めるのが1分遅れると命を救える可能性が10%も低下
します。
2004年7月からは
AED(自動体外式除細動器)は一般人も使用可です。
心肺蘇生法が必要なときは1分の迷いが命取りだと肝に銘じてください。
除細動器とは、心室細動を取り除く器械です。
AEDがあるなら、それを使って人助けをしましょう。
現在は、人が多く集まる駅、空港、学校、公共施設、スポーツクラブ、一般企業などに設置されています。
あらかじめチェックしておくのもよいですね。
心肺蘇生法の仕方
心肺蘇生法の仕方とAEDの使い方について、
文字だけでは伝わりにくい箇所もあるかと思いますので、
この動画をお役立てください。
細かい動作部分は以下を参考にしてください。
@気道を確保します。
のどの奥を広げて、空気が通りやすくなるように
あお向けの状態で、あご先を上げ、
額に手を当て頭上をうしろにのけぞらせ固定する。
倒れた人の口や鼻に顔を近づけたり、胸の動きも見て呼吸を確認。
A人工呼吸をする場合。
呼吸をしていないと思ったら、
額に手を当てた手で鼻をつまみ、空気がもれないように口を合わせて
呼気を約1秒間、強く吹き込む。
いったん口を離し、もう一度吹き込む。これを10秒以内に行う。
※感染予防の観点から口に布を置いて、人工呼吸をしましょう。
やり方がわからない人や、抵抗がある場合には、
心臓マッサージだけでも有効。
B胸骨圧迫心臓マッサージ
人口呼吸で反応がなければ、
すぐに胸骨を圧迫する心臓マッサージを行います。
手を置く位置(指先で押す位置)は、
胸骨の下端から指幅1本ぶん上を探り当て
そこに反対の手のつけ根を置き、もう一方の手を重ねます。
手の組み方は、
上に乗る手が下の手を指の間から握る方か、両方の手をまっすぐ重ねる。
どちらにしても、手のつけ根でひじを伸ばして行う。
ただ、この心臓マッサージは体力を結構消耗するので、
複数の人で交代して行うのが望ましいです。
AEDの使い方
CAED使用
AEDが届いたら、電源を入れる。(自動的に入る機種もあり)
電極パッドを取り出して、はだけた胸の所定の位置に貼ります。
(成人用と子供用があるので注意)
貼る位置については、パッドに絵が描いてありますが、
1つは右鎖骨の下と1つは左の脇の(5〜8p下)の位置にはります。
胸に金属・水分(汗など)があると、効果が低くなる場合があるので
除去して貼りましょう。
貼ると、自動的に心電図の解析が始まり(手順を音声案内で指示される)
電気ショックが必要な場合に「除細動が必要です」の案内が流れます。
このとき、患者にから全員離れてもらい、
誰も触れていないことを確認し、「ショックが必要です」
の案内が流れ準備が整ったら、点滅するボタンがあるので、
それを押すと除細動が開始します。
完了すると「ただちに胸骨圧迫を開始してください」
などのメッセージが流れますので、
これに従ってただちに胸骨圧迫マッサージを開始します。
心肺蘇生を再開して2分ほど経ったら、
除細動後は再度解析が始まりますので、患者には触らないでください。
再度「ショックが必要です」のメッセージが流れたら、
再度、誰も触っていないことを確認してから、除細動を行ってください。
「ショックは不要です。ただちに胸骨圧迫を開始してください」
というメッセージが流れたら、これに従ってただちに心臓マッサージを開始します。
目安は100回/分のペースで30回行う。
救急車が到着するまで、10秒以内の人工呼吸2回、心臓マッサージ30回を繰り返し続けます。
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