危険因子

危険因子をチェックしてみましょう

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危険因子をチェックしてみよう

狭心症や心筋梗塞の最大の原因と言われる動脈硬化を進行させる
おもな危険因子はこちら。

 

@高血圧

 

A脂質異常症
(とくに悪玉のLDLコレステロールが高い、高LDLコレステロール血症
と、善玉のHDLコレステロールが低い、低HDLコレステロール血症)

 

B糖尿病

 

C喫煙

 

D肥満(とくに内臓肥満でメタボも)

 

E運動不足

 

Fストレス

 

G家族歴(血縁者に心臓病にかかった人がいる)

 

H加齢

 

日常の食生活が大きくかかわっていることがわかると思います。
禁煙は、動脈硬化を直接引き起こす原因です。

 

ここにあげられた危険因子は生活習慣を改善すれば
取り除くことができるものです。

 

また、家族歴や加齢のように、変えられない危険因子もあります。

 

だれでも加齢とともに、ある程度の動脈硬化は進んでいくものです。

 

家族歴が危険因子というのは、一般の人よりも、
生活習慣病をおこしやすい体質だったり、親から受け継いでいて
心筋梗塞や狭心症をおこす確率が高いということ。

 

家族歴は変えられなくても、生活習慣は見直すことができます。

生活のなかの危険因子を取り除きましょう

高血圧や脂質異常症、糖尿病、肥満がある場合は
これらを治すことが先決です。

 

食事療法や運動療法で改善をはかって、
必要なら薬物療法も取り入れます。

高血圧

高血圧は動脈硬化に対する重要な危険因子で
心筋梗塞をおこす最大のリスクです。

 

血圧が高いと血管が内側から圧迫され、壁が傷ついて
動脈硬化が進行します。

 

なので動脈硬化予防には、血圧のコントロールが必須です。

 

目標値

 

65才以上の高齢者
収縮期血圧140mmHg未満 : 拡張期血圧90mmHg未満

 

若年・中年者
収縮期血圧130mmHg未満 : 拡張期血圧85mmHg未満

 

心筋梗塞後、糖尿病や腎臓病を合併している場合は
収縮期血圧130mmHg未満 : 拡張期血圧80mmHg未満

 

(日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2009より)

 

目標値に近づけるためには、塩分を制限、野菜や果物、
低脂肪乳製品を摂る、体重をコントロールする、運動を続ける、
アルコール摂取を1日30ml未満にするか、可能なら禁酒。

 

こういった、生活習慣を意識して変えていき、
それでも目標値を達成できないなら、降圧薬による治療をします。

 

また、高血圧の人は管理の徹底が大切なので、家庭用血圧計を用意し、
安静な状態で毎日血圧を測ってグラフに記録します。

 

家庭用血圧計には、腕に巻くタイプや上腕を通すタイプなどがありますが、

 

自宅から、かかりつけの病院が徒歩で気楽に行ける距離にある人は、
病院内の血圧計で毎日測るという手も
あります。

 

軽い運動にもなりますし、そういう患者さんも目にします。

 

そして、受診の日には記録を持って医者にみてもらい、
状態を確認してもらいましょう。

脂質異常症

コレステロールや中性脂肪は、
細胞膜の原料や体を動かすエネルギーで必要な成分ですが、
摂りすぎると動脈硬化をすすめてしまいます。

 

なので、

 

脂質やエネルギー量を制限するか(食べる量を減らすか)
適度な運動をし燃焼させ適正値を維持するか(食べる量はそのまま)

 

どちらかにしなければいけませんが、どっちがいいですか?

 

また、脂質異常症には

 

高コレステロール(LDL)血症、低コレステロール(HDL)血症
高トリグリセライド(中性脂肪)血症

 

があります。

 

この中で一番悪いのが、
ご存じの悪玉といわれる高コレステロール(LDL)で、
理由は血管壁に入り込んで粥腫のもととなるからです。

 

高コレステロール(LDL)血症の診断基準は140mg/dl以上
しかし、再発予防に関しては、100mg/dl未満が目標。
(日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007より)

 

この危険因子を取り除いていくには、
食事と運動によって、体重管理を徹底するのですが
食事はエネルギー量の制限だけではなく、脂質を総エネルギー量の25%
以下にします。

 

具体的にいうとすれば、揚げ物を避け、油なしで調理ができる
フッ素樹脂加工のフライパンを使う。

 

肉は脂身の少ない部分にし、蒸す、ゆでるなどの調理法で油を落とす。
肉は赤身ならヒレ肉、ささみ肉、が低カロリーで高タンパクです。

 

コレステロールは1日300mg以下にして狭心症や心筋梗塞を予防する
といわれるオメガ3系多価不飽和脂肪酸を積極的に摂るようにします。

 

オメガ3系多価不飽和脂肪酸といえば、アマニ油がそうですね。

 

もしこれだけ改善させていてもまだ、目標値に達しないという人は
薬物療法をプラスさせるのですが、
脂質異常症治療薬のプラバスタチンナトリウム(商品名メバチロン)
などを服用します。

 

中性脂肪が150mg/dl以上、あるいは善玉のHDLコレステロールが
40mg/dl未満の場合にはベサフィブラート(商品名ベザトールSRなど)
ビタミンB群のひとつナイアシンなどが処方されます。

糖尿病

糖尿病とは、
膵臓で作られるインスリンというホルモンの分泌が減ったり
十分に働かなくなって、
血液中にブドウ糖(血糖)が増えた状態をいいます。

 

血糖は血管の壁を傷めるので、動脈硬化をすすめたり
粥腫の表面が破れる原因になります。

 

予防のためには、空腹時血糖値が110mg/dl未満に管理する。

 

また、約1か月の血糖の平均値を示すヘモグロビンa1cという
数値があり(基準値は4.3〜5.8%)6.5%以上で
糖尿病と診断され、5.8%以上では動脈硬化が進むという
報告があります。

 

なので、ヘモグロビンa1cは、少なくても6.5%未満を目標にします。

 

運動療法、食事療法で血糖値を下げていきます。
まずは改善する努力をして、それでも効果があまりみられないなら
経口血糖降下薬やインスリン製剤でコントロールします。

 

※ちなみに、私は40才の健診で糖尿予備軍だと言われ、
スポーツジムに通い始め、翌年の結果では正常に戻れました。
何事も早めの対処はたいせつだと実感しています。

肥満

さまざまな生活習慣病に関わっているのが肥満ですが、
問題となるのは、
高血圧や脂質異常症、糖尿病と合併しやすく
動脈硬化を引き起こす危険因子だからです。

 

肥満かどうかを判断するものにBMIという測定器があります。

 

(body mass index : 体重kg ÷身長m2)で算出します。

 

WHO(世界保健機関)では、18.5〜24.9が正常で、
25以上は肥満とされています。

 

2008年から始まった特定健康診査(特定健診)では
メタボリックシンドローム
(動脈硬化を進ませる危険因子を複数もっている状態)
に該当するかどうかみています。

 

特定健診ではリスクの高さ別に予防指導を行っています。

 

リスクは腹囲が男性85cmで女性90p以上

 

またはBMIが25以上に加え、血糖・脂質・血圧の以上や
喫煙歴などの危険因子があるかどうかで判断し
該当項目が多いほど、心筋梗塞をはじめとした心臓血管系
の病気になりやすいとされています。

 

一般的に多少肥満があっても危険因子がなければ
ムリな減量はすすめていません。

 

でも危険因子のある人には、運動療法と食事療法をしてもらい
徹底して体重管理をするように指導します。

 

なお、メタボリックシンドローム基準の腹囲は、
狭心症や心筋梗塞の危険因子であるかどうかの実証は
まだされていませんが、近い将来はっきりするのではないでしょうか。

 

また逆に、やせていても、
高血圧や喫煙などの危険因子を抱えていれば、
心筋梗塞をおこすリスクは高くなるので注意が必要です。

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