狭心症ではなくても心筋梗塞は起こる
狭心症と心筋梗塞は、冠動脈による動脈硬化が原因の病気ですが
必ず、狭心症に伴って心筋梗塞がおこるとは限りません。
国立循環器センターの調査によると、
心筋梗塞をおこした人の1/3は安定狭心症から、
1/3は不安定狭心症から
という2/3は狭心症からの移行ですが、
残りの1/3は、狭心症の発作をおこしたことがなく、
ある日突然に心筋梗塞の発作がおこっているのです。
健康だと思っていた人が何の前兆もなく、心筋梗塞をおこすという
ケースも少なくないということです。
動脈硬化がさほど進んでいないのに、崩れやすい粥腫もあり、
急に粥腫の表面が敗れて血栓ができ、血管が詰まるのです。
ということで、
たとえ狭心症と診断されたことがなく、
狭心症の症状がまったく現れていなくても、
心筋梗塞の危険因子に思い当たる人は注意が必要ですよ。
詳しくは、「危険因子をチェック」のページで確認してみましょう。
心筋梗塞の発作に移行した時の対応
まず安静にして救急車を待つのですが、その際に
ボタンを外すなどして衣類をゆるめ、楽な格好と姿勢にします。
かかりつけの循環器内科医がいるなら
救急隊に、現れている症状と病院名を伝えられるように
少し余裕があれば、準備します。
今までに、狭心症の発作をおこしていたら
そのときの発作の状況(日付・時刻・持続時間・症状・痛み箇所など)
を書きこんだ狭心症手帳やメモ、
心電図の記録があればそれも用意しておきます。
※前もって、すぐ出せる準備は重要※
すでに狭心症の診断を受けていて、
ニトログリセリンを持っている人は、必ずそれを飲みます。
救急隊が来たら、本人か周囲の人ができる範囲で状況を説明。
そのあとで、かかりつけの病院か、現在地からいちばん近くて、
受け入れしてくれる循環器の専門病院や救命救急センターに搬送されます。
また、より詳しくは、
「狭心症 応急手当」のページに書いてありますので、
必ず目を通してください。
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