冠攣縮性狭心症

冠攣縮性狭心症(かんれんしゅくせい きょうしんしょう)

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冠攣縮性狭心症(かんれんしゅくせい きょうしんしょう)とは

冠攣縮性狭心症とは、
冠動脈の一部が激しくけいれんを起こし、血流が低下するとともに
冠動脈の一部が急激に細くなってしまうので、

 

動脈硬化により
冠動脈が細くなった状態と一時的に同じになり、
血流が悪くなって心筋が酸素不足になってしまい、起こる狭心症のこと。

 

ストレスだけでもなると言われる冠攣縮性狭心症です。

 

冠動脈が痙攣して細くなるタイプは、安静時や朝方・夜中に症状が起き、
『冠攣縮性狭心症』
『血管攣縮性狭心症』
『異型狭心症』などと呼ばれます。

 

顕微鏡的な動脈硬化が原因であると言われており、
喫煙・飲酒・高コレステロール血症・ストレスや、遺伝が関係しています。

 

こちらも男性の方が多いですが、器質性狭心症に比べて
比較的若い方で起こります。
血管の痙攣を誘発する薬を使って、痙攣を確認することができます。

 

安静時狭心症の大部分は、この冠攣縮性狭心症で
一般的には、よくタバコを吸う日本人に多い病気で、男性に多い
と言われています。

 

ですが、私の母はタバコを吸ったことがないのに冠攣縮性狭心症に
なりましたから、タバコを吸わない人でもなる病気といえます。

 

どちらも、最近の食生活の欧米化や運動不足のため、
20代での発症も珍しくなくなってきました。
冠動脈が完全閉塞すると心筋梗塞へ移行し、突然死を起こす危険も。

 

一方、女性に多い狭心症は、『微小血管狭心症』と呼ばれ、
細い血管の痙攣が原因と言われています。

 

命の危険はありませんが、入院して行われる一般的な狭心症の精密検査
(冠動脈造影など)で異常はみられず、なかなか診断してもらえません。

 

微小血管狭心症微小血管狭心症とは

 

心臓の筋肉(心筋)の中を走る細い血管が異常に収縮して
狭くなるこで起こります。

 

血管が狭くなってしまう原因に、深く関係しているのが、
女性ホルモンです。

 

女性ホルモンは、45歳〜55歳の閉経前後に急激に減少する、
いわゆる更年期と呼ばれる時期であり、
この更年期に微小血管狭心症は起こりやすいと言われています。

 

早い人では30歳代ではじまり、
60歳代後半になってからが多数をしめます。

 

この年代の女性の10〜20%が、
微小血管狭心症が原因の胸痛を経験しているとみられています。
閉経前の女性には、
男性によくみられる狭心症がほとんど起こらないのは、
エストロゲンの血管を拡張させる働きのためです。

起きやすい時間帯

冠攣縮が起こりやすいのは、睡眠中の明け方のほか、
夜間から深夜、明け方から午前中、寒さにより急激に体が冷えたとき、
飲酒・喫煙時、などでも起こることがあります。

 

持続時間は数分〜30分も続き、
冷汗、悪心、嘔吐、排便さらには意識消失を伴うものまで、症状はさまざま。

 

発作がおきたら、
ニトログリセリンなどの硝酸薬やカルシウム拮抗薬により
冠状動脈を拡張させて、けいれんを抑えます。

 

もうひとつ要注意なのは、
胃食道逆流症(逆流性食道炎)と症状が似ているため間違えられることが少なくないこと。

 

気になる人は、評判のいい循環器の専門医に診てもらいましょう。

けいれんする原因はあるの?

なぜ血管がケイレンするのか、原因ははっきり分かっていません。

 

一見、異常のない動脈に強い収縮が起こっているようにみえ、
しかも、ある期間つづくとその後は治ってしまうのです。

 

しかし、くわしく調べると、冠動脈硬化性の病変があって、
内膜が剥がれているような状態がみつかることがあります。

 

このような内膜が剥がれている状態は、逆に血管を強く収縮させます。

 

つまり、
冠動脈硬化の初期病変があるときに
自律神経作用の微妙なアンバランスを生じることがある
と冠攣縮が起こるのであろうといわれています。

 

結局は冠動脈硬化が原因であるとなると、
生活習慣上の注意は通常の狭心症の場合と同じであるということ。

治療薬について

いろいろな検査や、必要があれば治療をしてからの処方になります。

 

冠攣縮性狭心症
(以下を適宜併用)
ヘルベッサーRカプセル(100mg) 1〜2カプセル 分1〜2 朝(夕)食後 または
アダラートCR錠(40mg) 1錠 分1 朝食後
アイトロール錠(20mg) 2錠 分2 朝 夕 食後
ニトロペン舌下錠(0.3mg) 1錠 舌下投与 胸痛時

 

他にかかえている病気との飲み合わせや、アレルギーが出て合わない薬、
病院で取り扱う薬の種類、ジェネリック等で代替薬に変わったりもします。

 

※私の母は、アダラートCR20mg を朝・夕でしたが、薬が合わず
アレルギー症状がでてしまい、代替え薬にしてもらっています。
(くわしくは、狭心症の薬をご覧ください。)

【冬と早朝は要注意】

寒さと早朝は狭心症にもっとも悪く、冬は血圧が極端に上がりやすいです。
早朝も交感神経の切り換えがうまくいかないと、血圧が上がります。

 

血圧が上がるほど酸素が必要。

 

酸素が必要ということは心臓の動きが活発になるため
血流がよくないと、
酸素供給が追い付かず、酸素不足になり発作が起きやすいのです。

 

胸の痛みだけでなく、奥歯が痛いこともあるので注意しましょう。

 

 

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